シャガール展

 こないだの休みの日に行ってきました。

シャガール・・・たぶん今までに行ったことがないと思うのだけど(どこかで1枚だけとか見たような覚えはある・・・)雰囲気が独特ですよね。
楽しみに行ってみたら・・・
もう今週末で会期は終わりなので、結構いろいろ書いてしまいますが、
シャガールってすごいね!びっくりした。
月並みなことばだけど、すごい。
まず会場に入って、イヤホンガイドを手にして参考にしながら回りましたが(イヤホンガイドがあるのとないのとでは全然違いますね、あったほうが断然理解して回れる)、
とにかく点数がすごく多い。
1~3にわけての会場があったのだけど、第一部はパリのオペラ座の天井壁画の下絵スケッチ。
たぶんここに展示してある下絵はごくごく一部でもっともっと膨大にあるんだけれど、
何度も同じシチュエーションを何枚にも描いていたり、
画家としたら当たり前なのかもしれないけど本番の作品の前の準備がしっかりしているんだなーと。
画材もいろいろで、色鉛筆みたいなものからグワッシュから、
いろんな画材と紙質で同じ絵が描いてあったり。
この第一部でもかなりおなかがいっぱいで、
第二部、第三部と歩き進めるうちに、膨大な作品量に唖然。
絵画にとどまらずステンドグラスやタペストリー、お皿、オブジェ、陶器の器からガラス絵、リトグラフ、版画、舞台を手掛けたの衣裳まで・・・・
ありとあらゆる美術芸法にシャガールの作風を存分に発揮していて、
その作品制作パワーに圧倒されました。
このおじさんすごいな。マルチタレントだー!
しかも、第三部ぐらいになると晩年扱いしてるんだけど、
あれーたしか一部も始めからある程度の年配だったよね・・いったいいつからが晩年?てかこの人どんだけ生きたの?と思い、会場を出てから年表を見たら、
50代ぐらいから98歳で亡くなる直前まで、創作意欲と仕事量が半端なく多いことを知る。
このおじさんすげーな!
一般的に晩年といわれかねないぐらいの年代からの40年間の作品密度が大きすぎるー!
なんてパワフルなの・・・!!
会場も、絵画からだんだんタペストリーなどの作品も織り交ぜられ、その次はステンドグラス、その後オブジェや陶器の置物、舞台の衣裳などなど、
多彩としかいえない、そして展覧会としては作品量が多いほうだなと。
見るこちらにもパワーがいりますよ。でもどれもシャガールだなっていう作品で、
陶器のうつわもすごくシャガールらしさを感じたし、
大きな絵画の独特のブルーやグリーンの背景の美しさにはうっとりしたし、
よく見るといろんな色を使ってあるのに遠くから見たら3色ぐらいしか使ってないように見える絶妙なバランスや、
絵画によくみられる恋人の風景(カップルの絵がかなり多いんですよね)、
ふわっとした情景、真似できそうだけど真似できないラフさなどなど、
毎日なにかしらを製作していたにせよ、この作品店でこれだけの量なのだから、
ものすごいいろいろ生み出した画家さんだったんだなー、と、尊敬しました。
所蔵が個人蔵のものも結構あったのだけど、個人の方でも貸出しない人もいっぱいいるだろうから、
ほんとうに、ごく一部なんだなーって思いました。
そういえば会場の最後に、シャガールが絵を描いていたりするのを写真家が写真として記録を残しているコーナーがあって、
それがとても作品展をさらにいいものにしていて、よかった。
大きな壁画を描いているシャガールの写真や、自分の描いた大きな壁画のまんなかで筆を持ってぽつんと座って描いている様子などを見ていると、
ああーこんな大きな壁画をこのおじいさん(本人)が描いているんだーっていうリアルな実感がわいてきて、
この写真を展示するのもとてもよかった。
実はあんまり期待してなかったけど、行ってみたらすごく幸せな気持ちになって帰ってきました。見に行ってよかったー!
なんか、ふわっとするハッピーな気持ちになれたのだよ。
あと2日しかないけど、行ける方はちょこっとだけでも行くといいと思いますよー!



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