レオ・レオニ展をみにいってきた

 やる!とわかったときからすごくたのしみにしていた、レオ・レオニ展。

全国巡回で中部圏は刈谷市美術館にきてくれたので、行ってきました。

レオ・レオニの作品は小さいころから好きで、高校時代から絵本をすこしづつ集めてきています。家に何冊かあるのだけど、フレデリックが一番好きで。

なので、今回はフレデリックの原画がたくさん見れそうだったのですごく楽しみでした。

美術館に行く前に大学時代の友達とランチ。

彼女は実家が私のところと近いのもあって、ずっと親しくしてきていて、

彼女は20代に結婚、30代で出産を経て、優しい旦那さんと豊かな毎日を過ごしてます。

ちょうど出産してすぐのときに逢って以来、ほぼ4年ぶりぐらいに逢えました。

私もそうかもしれないけど、彼女も全く変わらずで、

本当に友達って存在っていいなって思った。環境が変わっても、ちょこちょこと近況は年賀状やメールでしていたから、どちらからともなく話がにぎわって、

楽しく話しながら、いい時間になったのでじゃあねとおわかれ。

刈谷市美術館はずいぶん前に来たきりだったけれど、着いてみたらああそうそうこんなところだったね、という感じで。

展覧会はとてもよかったです。

多分明日の記事で今日のツイッターがあがると思うのだけど(写真もその時に)、

フレデリックの原画がたくさん見れました。

いろいろな絵本作家の原画展は行けるものは見に行っているけれど、

やはり時代も今よりも数十年前のものだからか(というか私の子供時代ぐらいだね)、

原画を見るといろんなことを感じるし勉強になるし、かなり芸術方面の脳みそを刺激しますね。

以前絵を描いていたこともあったからなおさら(最近は描いてないなあ)。

原画は原画なだけあって、有名な絵本作家さんでもあちこち切り貼りしてあったり、白い絵の具で消してあったり、

背景に上から書いたり、切り絵状態になっていたりと、修正ありまくり。

これでいいんだーというか、ああ、こういうふうになるんだな結局という作業工程が見れて、たとえば私みたいな素人の絵を描くのが好きな人が何かを描いたとして、気に入らないから少し白い絵の具で修正したりとかしてもそれはぜんぜんOKなんだなということを毎度感じてちょっとほっとします。

大きなかぶの原画を見た時もそうだったし、ぐりぐらのときもそうだったな。

絵本の原画というのはこういうのが当たり前なんだね。それはそれで、うん、そうだよねって思う。

あと、レオ・レオニの場合切り絵で絵本というパターンの作品も多いのだけど、

今回感じたのは、切り絵をする素材っていうのはほんとうにいろいろなもので、

柄のある紙を使ってある時もあるし、色鉛筆で形作られたモチーフをあとから貼ったりっていうのもあるのだけど、たぶん当時はそんなにいろいろな切り絵の素材を豊富に持っているわけではなかっただろうから、包装紙を使ったり、その柄のあるものにさらに上から絵の具を足したり色鉛筆で色を足したりと、素材って、なんでもいいのだなーって思った。

なんでもいいのだなっていうのは「その程度?」って意味では決してなくて、

才能のある方は、何をつかっても素敵な作品に仕上がるんだなということ。

もちろんこの絵本ができる工程にはいろいろな習作があったり下ごしらえがあったりするのだろうけど、

レオ・レオニみたいに初めは画家でスタートしてちゃんと美術系の知識をきちんと身に着けたうえでの絵本だから、単に絵本を描いてるだけの人ではないから、

バックボーンがちゃんとしているからこそのそぎ落とされた切り絵の絵本になっているんだなというか。うまくいえないけど。

すべては彼自身の中で自動的に計算しつくされてきたうえでの作品なんだよね。

そういうところがやっぱり、名作だし、みんなに受け入れられてきた絵本作家さんなんだろうなと。

素材とか材料って、手元にありすぎると感覚がね、鈍くなるの。

私はそれを今の仕事で感じていて、プリザの仕事はなるべく在庫を手元に持たないように仕事している。

宅配で問屋さんに頼めば次の日に届くというのもあるけれど、

在庫がありすぎるとね、どれでも作れるというか、パターンが無限大になるので、

なんか、鈍るの。

在庫を少なく持っていると、その少ない在庫でいかに魅力的なものを作るかってところに神経を使うので、いい作品ができるような気がする。

ちょうど母の日で在庫を持ったので、実はちょっと仕事がしづらかったりしてw

早く在庫をはかせて、また以前の感覚に戻したいって正直思ってる。

そんなの私だけかもしれないけど・・・・

あと、レオ・レオニ自体が割と遅い時期から絵本作家になったというのも知らなかったので、

へえーって思いました。

私も、絵本作家にはあこがれているけれど、いくつになってからでも遅くないんだな。

今はなんだかんだで心が絵本やイラストの世界に向かなくなってきていて、

20代のころは絵本や素敵な画集を買い集めていたけれどそれもまったく見返したりしてなくて。

でも、どこかの時期で落ち着いて見直して、新たなインスピレーションをくれるのだろうなと思うと、年を重ねるのも楽しみになるね。

ほかの人と比べてずいぶん近いところで覗き込むようにすべての作品を見てきたのだけど、

フレデリックのような切り絵のねずみもあるし、きちんと色鉛筆で描かれたねずみの作品もあって、そのほかにもものすごくきれいな手書きの本(タイトル忘れちゃったけどかたつむりの話の原画はすごくきれいだった!絵本にしちゃうとにじんでいたけどこんなに原画がきれいなんだなーってうっとり)もあって、見比べたりしていると、時間がいくつあってもたりないなあ。

私がいいなって思ったのは、ねずみがしっぽで音楽を奏でる作品の原画と、

青いきのこのお話の原画。

フレデリックはもちろんのこと、特に青いきのこの原画にでてくる動物たちの目の雰囲気が絶妙。さすが!って、尊敬しちゃう。この作品だけは目の雰囲気にやられましたね~。

それから、かたつむりの話。こんなにきれいな原画、初めて見た。すべて色鉛筆と絵の具だもの、私だったらここまで向き合って描けるかな~自分で飽きそうな気がしてしまって。

それから、石のお話の原画も素晴らしかった。これこそ私だったら途中で投げ出すなw

緻密な、それでも最後まで納得いくまでこの1枚の絵に向き合ったのだろうなと思うと、

やっぱりプロだなあと思いました。

こんな調子で原画を楽しめているわけだから、今後巡回でムーミンの原画やトムジェリが名古屋に来たときも私はのめりこむのだろうなと思うと、今後がとっても楽しみです。

この、いろいろな素敵なものを得られたいい精神状態をうまく今後の生活に生かしていきたい。

展覧会のあとにあるミュージアムショップ。

これはもう、フレデリック好きにはたまらない空間で!どれぐらい長居してたんだろう私。

結局、悩んで、フェイスタオルを2枚(フレデリックと、スイミー)と、絵本ムービーのDVDをお持ち帰りしてきました。

マグカップもよかったなあ。マグカップはずっと頭に残っていたら、通販で買おう。

そういえば今回スイミーの原画はなかったわけだけど、

スイミーは日本に持ってこれなかったのだろうなと思ったよ。そのほかでこれだけ充実した原画が見られればこの展覧会としては充分で、

スイミーまで見れるのだとしたら、ごちそうすぎる。

スイミー展でもOKなぐらい、やっぱり別格な作品だよね。

私、いまでも小学校時代の国語の教科書は捨てずにとってあるので、

多分スイミーも手元にあるはず。(確か小学校2年生だったかな)。

スイミーの原画が見られたら、これもまた楽しみだね。そういう機会がもし未来にあったら、楽しみに出かけたい。

絵本ムービー、かわいすぎ。

エリックカールの絵本ムービーもそのうち買うと思う。

今の子供たちは幸せだなぁ。動くフレデリックが見られるのだなんて。

大事に見ようと思います☆



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