利休にたずねよ

 先日みてきました。

うちは母が茶道の先生をしているということもあり、私も小さい頃から小学校6年生までは茶道をやっていました。
母の先生のところに毎週行っていたので、ひととおり、やっています。
だいぶもう離れているし、多分もうお稽古をすることはないと思うのですが、
この映画は茶道の映画ですね。

原作とラストが違っている、というのは事前の情報で分かっていたのですが、
母が原作を読んでいて、ラストがどうなるのか楽しみだったみたい。
私は私で、前情報をあまり知らない状態でみました。

映画館の音の設定がちょっとハコに比べて大きめだったみたいでちょっと違和感はあったけど、
全体的に、映画自体は静と動のバランスのいい映画でしたよ。

ツイッターでもつぶやいたけど、海老蔵の所作は美しいね。
着物をよくきているひとじゃないとあの無駄のない着こなしはできないだろうなと。
あまりBGMのない映画だったので、動くことによる着物の擦れる音が聞こえてくるんです。
あの音がね、すがすがしくて。

彼じゃないとできない役でもあったのだろうな。

エンターテイメント性としても話の筋が分かりやすく、すんなり筋書きが頭に入ってきました。
美について語られるシーンがいくつかあるんだけど、
映画全体も端正な美が感じられるシーンが多かった。こぎれい、というか。
国宝級のいいお道具が出てくるっていうことも、母があとで「そりゃー表千家と裏千家と武者小路千家がバックについてれば悪いわけないわね」だそうで。

全体的にいいまとまりの映画だったのですが、あと1秒余白があれば、と思うシーンがいくつか。
間、も茶道では大事だと思うから。
しかし道のつくものというのは、深いですねぇ。なにごとも。

これを見て「茶道やりたいな」と思うよりかは、今、もしくは前に茶道をやっている、いたっていう立場の人が見に来る映画なんだろうなーって思いました。

大人な時間を過ごせましたよ。



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