せんちゃんはジャズピアニストになっていた。

 先日のことですがブルーノートへ大江千里のライブに行ってきました~。

大江千里といえば、私ここであんまり書いてないかもしれないけど、音楽というものに興味を持って初めて自分でCDを買った、大好きな人です。(でした、か)
家庭教師の先生がまずはCD貸してくれて、親戚のお姉さんも好きでカセット借りたりして小学校中学年ぐらいから高校に入るぐらいまでかなぁ、だいぶ長いこと、一番よく聞いてました。
当時ね~ちょうど絶好調のころで、いい曲いっぱい出していたしアルバムも定期的に出てたし、納涼千里天国なんてコンサートもね、雑誌などでよく見かけて、ああ行きたい、でもまだ小さいからコンサートに遠征なんて価値観もなく、いいないいな、って思いながら本屋で雑誌を見つけに行って、記事を見つけたら読んで、なんて生活をしてましたよ。
(あの当時インターネットがあったらね~情報がすぐ入ってきたのにね。情報を本屋やテレビで探す時代だったなあ)

一時期、日本でのシンガーソングライターという立ち位置をいったんリセットしてNYへジャズの学校へ行ったなんて話も聞いていて、
その頃私もマッキ―が好きになっちゃったりしていたから、ああ売れなくなってきたからなのかなって思ったりもしてたけど、
先日「なんかいいライブないかな」とブルーノートのサイトを見ていたらせんちゃんの文字を発見。
確か去年もあって、去年も見つけた時ソールドアウトだったんだーと思いつつ、
まだ席がありそうだったので予約したのです。

めっきりライブに行ってないので久々、ブルーノートへ行ってきました。

この日、やっぱりせんちゃんだけあってお客さんの年齢層がかなり高い。私よりひとまわり上の方が大多数を占めてました。だよねー、当時のことを考えるとそれも納得できるよ。
一人だったのでブルーノートの席も、正面の審査員席みたいなところ(ここが一番好き)にすわれたので、ノンアルカクテルとクルクルポテトを食べながら、始まるのを待ちました。
ほぼ満席っぽかったなあ~。

実はジャズになってからせんちゃんの音楽はまったく聞いてなく、活動もチェックしているわけでもない状態で、
数年前はよくジャズを聴いていたにもかかわらずせんちゃんのジャズは耳にも目にも入ってこなかったから(きっと学校に行っている最中だったんだろうな)、
今日やる感じがどんな感じが全く分かりません。
できれば、1曲ぐらい、昔の曲の弾き語りとかやってくれるとすごいうれしいな~なんて思っていました。

時間になり、せんちゃんとジャズのクインテットの方々が入場。
本格的なジャズですね~。ピアノはせんちゃんで、トランペットと金管担当の人、サックスとクラリネットの木管な人が二人、コントラの方とドラムの方。
ピアノのそばにスタンドマイクがない時点で「あー今日は歌わないのか・・」とうすうす感じていたけど、曲が始まってからライブが終わるまで、結局せんちゃんは歌いませんでしたね・・

でもすごく楽しそうにピアノを弾いていて、バンドともしっかり息があってて、
ジャズ自体は楽しめました。
私はどっちかいうとジャズって広いジャンルの中でもバトルジャズやハイテンポなジャズが好きなほうなので、正直このバンドの作風は「嫌いではないけど好きでもないというか」って感じでしたね。ブルースとかもあったから、まあほんとに、ジャズ、って感じ。

せんちゃん・・・もう50歳を超えて、見た感じは「けっこう小っちゃい人だなあ」と。
ピアノが好きだったんだな、ちゃんと勉強したかったんだなってのが伝わってきました。
結局弾き語りはなく、本人も歌を歌うつもりもそぶりもないままライブが終わってしまったので、
昔からのファンの人は多分私も含め、ちょっと消化不良だったんじゃないかなぁ。
昔を追い求めていくと、時代の移り変わりや本人の嗜好の変化でついていける人とついていけない人が出てくるのはしょうがないことだよねとは思う。
私も、今のせんちゃんは受け入れられるんだけど、やっぱりなあ、本音を言うと「もったいないなあ」ですよ。
だって歌えるんですもん、せんちゃんは。
シンガーソングライターって立場を置いてジャズピアニストになっちゃったんだなあって。
ジャズピアニストはいくらでもいるし、でも歌えない人だっているわけで、
せんちゃんはあれだけ歌で一世を風靡したわけなので、歌わないのがすっごくもったいないなあって思っちゃうなぁ・・・
折に触れて、また歌う機会を作ってくれたりしたら私も喜んでみたいなぁ。

きっとね、たとえば80年代90年代に流行っていたバンドや歌手の人で、定期的に少し人気が落ちても年に一度とかライブやコンサートを繰り返していて、
年を重ねて今もずっと続いてるそういう方の一人にせんちゃんもずっと歌っていたら絶対入ってると思うんだよね・・・
でもせんちゃんの人生はせんちゃんの人生なので、
歌を置いて、ピアノを取ったんだなあと思うと応援したくなる気持ちはあるしね。

今度ライブがあったら行くかというと・・・うーん。歌ってくれれば行く。
がっかりしたとか、そういうのとはちょっとちがう感覚。
でももうちょっとすると、そういう機会ってなんか、ありそう。
あれだけの名曲をいっぱい生み出した人だものねー(youtubeで出てくる曲みーんな、私、大好きだし歌えるよ!)

また機会みつけてライブは行きたいなあ。
実は久々に行って、なんか変に緊張しちゃったんだよね^^;
前は頻繁に動いていたからこんな感覚なかったのに、あらー私ってどうしちゃったのかなと思ってしまったりして、ちょっぴりへこんだり。
いろいろと感じた、夜でした。



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