結婚式の仕事に対してひとつ、思うこと

 はっ、気づいたらもう3月も下旬・・・はやいのお。
最近日記を書いていないのは別になにかあるというわけでもなく、
結構日々、あっというまに過ぎていって、思うことも時々出てくるけれど、
まーそのうち書こうと思うと忘れてる^^;

今日の記事は、結婚式の仕事でたまに思うこと。

結婚式の仕事、ってもちろん、結婚式場の花の仕事なんだけども、
大まかにはブライダルのプロデュース会社が仕切ってくれているので、
私たちはお客さんと花の打ち合わせをするときに対面をします。
たいていは1度で打ち合わせは済み、細かいところが決まってなければ数度打ち合わせをしますが、
ほんとーに、いろんなカップルがいるなぁと思う・・・

最近でちょっと心に残ったとあるカップルさんの話。
というか、お嫁さんのほうの話。

年にひと組ぐらいは、「こだわる」人に遭遇します。
そのこだわりが花のこだわりならまだいいのだけど(言われたとおりにやればいいので)、
予算に関してこだわってくる人が一番難しい。

うちの場合は、式場に持っていく花の中では、多分他の結婚式場よりも単価は安めに設定しているし、
見た目も、予算相応だと思う。まぁ式場が小さいので、それなりの大きさで充分ってのもある。
まぁ花って、ほとんどの人が結婚式の花に慣れていないにきまってるから、
数や、飾る場所を重ねていけば結構の予算になっちゃうのね・・・
こればかりは仕方ないなと思うし、こちらもそれなりにお花はいっぱい使うから。

ただ、困ってしまうのは、
「スーパーで売ってる花」と「結婚式の花」と、単価を一緒にして考えてくるパターンで・・・

今回のお嫁さんもかなり財布にシビアな方のようで、
なおかつ、なんというか、「批評家」「ダメだし」が多く・・

「えーでもこれって、普通に買えばこの値段でこの大きさって小さすぎる気がする~」
「これだけで、この値段なんですか?」
と、一つの項目を説明するたびに、ダメ出しが入るのです・・・参ります~(><)
結局細かく計算していくと、多分お客さんのほうが得していますよ、と思うんですが・・
お花いっぱい使っているし・・。
女性が細かいならまだわかりますが、ごくたまに、男性側のほうがかなりシビアに質問してくることがあります。ちょっと面喰います^^;
信用されてないのかな?とも思います。花の担当はうち、って決まっているから、
お客さん側も「ぼったくられるんじゃないか?」と思ってかかってくるっていうのも、
打ち合わせの時に空気でなんとなくわかるしね。

結婚式で使う花、特にブーケに関しては、使ってある花の何倍も用意して、その中から咲き具合を見ながら作るし、なによりもブーケを手作りした方はご存じだと思いますが、
ブーケってすごく難しいです。ただ作るならまだしも、「きれいに」作るのって、出来そうに見えてすごく大変。
私でさえもブーケを作る場合は普通よりも何倍も気合入れて集中するし。
小さなホルダーに挿していくから、失敗はきかないし、うまく挿していかないと当日ボトボトっと花が落ちます(笑)

それに、この日のためにこの品種を、この大きさでこの本数、と予約するので、
たいてい予約すると花って高くなっちゃうのねぇ・・
だからブーケの値段って下げられないし、下げてはいけないものなのです。
というか、普通に社会人ならば、その値段がどういう理由でその値段なのかを考えると、結局妥当だなと思ってくれると思うんだけどね。
特に材料を使う仕事に関しては、材料そのものなら安いけど、
作り上げるための費用も商品の中に入っていて、当たり前だもの。

たとえていうなら、じゃあ、寿司屋に行って、
「えーこのネタ、スーパーで刺身で買えばこの値段なのに、ちょっと高すぎません?
お米もこれだけしか使ってないのに」というのとまったく同じじゃないか、と思うんですね・・。

今回のお嫁さんも説得するのに結構時間がかかりました・・・
その割には、こだわるところには「この写真そのままで」とお願いする割に、
「花はなんでもいいし安い花を使っていいから任せます」とおまかせされたり。

まぁ私ももうだいぶ長い間この仕事をやってるのでたいていのことは驚きませんが、
こういうパターンがあると、当日納品の日に「お願いですからこれで満足してくださいますよーに!!」と思いながら納品してきます。
たいてい結婚式当日は花嫁さんはもう舞いあがっちゃってるので、
当日の細かいダメだしはほとんどないんだけどね(笑

まぁでも素人はそう思うよね、スーパーだと1本いくらの花が、結婚式仕様になると何倍にも跳ね上がっちゃうって思えてしまうその気持ちはよくわかる。
特にスーパーの花は、やっぱり花屋で置いてる花とは違うルートで入ってくるし、
私たちが見れば、その値段相応だなと、一発で見て分かるので、
それぞれの値段って正しいとも思ったりします。

でも、何よりも、自分の夢見てきた(だろう)結婚式で、値切る、っていうのもどうかと思うんだけどねー。ちょっと切ない・・
そもそもその式場を選んだのだったら、あれが高い、これが高いなんて言うのは微妙だと思う。すべてをひっくるめてそこを選んだのだろうと思うから。
お金ないなら結婚式やらなきゃいいと思うし(言いすぎ?)、予算にあうところで選べばいい。

たいてい、花に予算をかけられないパターンの方たちは、
自分のドレスに思い切りこだわったりしちゃってる方や、イメージ(ここでこれをやりたいという)先行でいる方たちが多いので、私たちもそれを認識してはいますが、
やっぱりトータルで大きく見ることも大事なのだろうなー・・とぼんやり思います。

結局結婚式の費用はお祝儀で戻ってくるものだしね!

にしても、私のところはかなり融通がきくと思いますが、大きな式場やプロデュース会社は、何日までに人数を決めないとそれ以降の人数変更は受け付けません、だとか、
料金は全額先払いだったりとか(まぁいってみれば一見さんだもんね)、
大きなお金が動くことだから、いろいろとクレームもあったりして大変なのだろうなと思います。
ありがたいことに花に関しては、クレームはまず、うちのお店から出したものについてはないので、
今後も気を引き締めてお仕事をしていかねばね、と思うところですねー。



結婚式の仕事に対してひとつ、思うこと” への2件のフィードバック

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    きゅきゅさん、こんばんは。

    こちらのブログではお久しぶりです。

    自分はお花に携わる仕事はしてないですが、趣味で華道をしているものとして、今回の日記はなんだか残念な気持ちがします。

    お稽古でも、お正月の花材は高くなります。

    ですがそれはシーズン的に需要が集中するということもあると思いますし、でもそれに見合った質のお花は届けてもらっていると思っています。

    普段お花をぜんぜん見ていなくて質とかもわからなかったら、結婚式などのイベント用のお花とスーパーで売られているお花は種類が同じとしか見えないのかもしれないですね。。。

    お花を値切るなんて、何かとってもけちな人みたいに思えてしまいます。

    お客さんの中にお花に詳しい方がいらしたとしたら、お花を見るはずだから(自分も目は利かないですが見ています)、そういうときに、安く売られているお花だと一目でわかったりしたら、恥をかく(語弊があるかもしれませんが)のは、当人たちだと思うのに・・・

    長くなってしまってすみません。

  2. SECRET: 0

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    ☆キュキュちゃん

    コメントありがとうねー。残念になってしまうよね・・・私も仕事に関しては採算よりもいい商品を作ることにエネルギーを集中したいのですが、ものの言い方、っての、なのだろうねきっと。

    相手の性格までは一度や二度打ち合わせしたぐらいでは分からないけれど、私だけでなくて今回は他に携わったプロデュース会社の人とかも「ちょっとやりづらいですよね」と意見が一致してしまい。

    予算も大事、でもやはり人と人なので、うまく言葉を選んで使ってくれるとこちらもいい気持ちになれるなーなんて思いましたです。

    確かにお正月のお花は高いね。こればっかりはホントしょうがないです。

    でも裏を返して考えてみれば、生産者だってお正月にぴったり間に合わせるために、何年もかかって調整しながら育ててきているし、出荷の時期だって年末で大変な時期、ホント妥当だと思うんだー。市場だって年末は商品が品薄になるから(正月前で)、いいものを仕入れるために殺気立ってるし(笑)

    万年青とかも(やってるかな?)とても高いけど、ランクがいろいろあって最終的にきれいに花をいけることができるのって、いい花、なんだよね。いい花は活け手を選ばずきれいにすぐまとまる。

    気持ちは分かるんだけどね・・・予算がないっていうのは。

    わかるんだけども、でも!と思ったので書いてみました。よんでくれてありがとね☆

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